代表挨拶・世話人紹介
千葉県STI研究会 代表世話人 伊藤 晴夫
性行為によって感染する性感染症(STI)は20種類以上にも及び、細菌によるもの(淋菌感染症、梅毒など)、クラミジアによるもの、ウィルスによるもの(性器ヘルペス、尖圭コンジローマ・子宮頸ガン、エイズ、B型肝炎など)などがあります。その性感染症が現在、日本においては増加の一途をたどっており、感染者の総数は大変な数にのぼっているのです。さらに若い人、とくに女性の感染が急激に増えていて、それは憂慮すべき状況です。エイズに限ってみても、アメリカやヨーロッパでは流行が抑えられつつあるにもかかわらず、日本ではエイズの感染する人が増え続けています。この状態はエイズの感染爆発が起こる寸前とも言えるでしょう。
エイズ増加の原因は、若い人たちの間では性の自由化がどんどん進んでいるのに、性感染症のことをよく知らないということや、エイズを含めた性感染症に対する社会の関心が低下していることなどがあげられるかと思います。
また、性感染症は不妊症の原因の一つとしても重要で、その主なものにはクラミジアや淋菌による卵管狭窄、ヒト乳頭ウィルスによる子宮頸ガンなどがあります。不妊症の場合、卵管に問題があるケースが最も多いのですが、その卵管性不妊の主な原因は感染症なのです。とくにクラミジアにより子宮頸管炎、子宮内膜炎から卵管炎を起こし、卵管狭窄になってしまうことが多く、さらには子宮付属器炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎にいたることもあります。そのようなときにはおもい生理痛や腹痛のために日常生活にも支障が出かねません。
このまま有効な対策を立てられないでいると、ますますクラミジア感染などによる卵管狭窄が増加し、従って生殖補助医療を受けなくてはならないケースが増えてゆくことが予想されます。生殖補助医療、例えば体外受精は女性に過酷な肉体的・精神的負担を強いることがありますし、また、その費用はときには大変な額になることもあります。つまり、赤ちゃんがほしいというカップルの願いがとてもハードルの高いものになってしまいかねないということなのです。
性感染症の蔓延を防ぐ対策としては、みなさんの意識改革がまず求められるでしょう。そのためには、性感染症についていろいろとみなさんが知らなくてはならないことがたくさんあると考えます。すなわち、性感染症の原因や、実は一般の人に感染することが多いということ、感染してしまうとそのあと大変な結果を招きかねないということ、予防の大切さととその方法・・・さまざまなことについてもっともっと知って頂きたいのです。小学校・中学校からの性教育は、自分を大切にする観点からも重要でしょう。しかし、性が解放された現状を考えると、今の時点ではコンドームの使用が効果的と思われます。
相手お思いやり、大切にする気持ちの流れの中でセックスをするのはすてきなことです。若いみなさんには、そのときにコンドームを使用するということを最低限のマナーとして認識して頂けたらと願っています。
千葉県STI研究会に参加する多くの性感染症の専門家を代表して、研究会の代表世話人から皆様へのメッセージと、世話人のご紹介です。
千葉県STI研究会 世話人 (50音順)
赤澤 宏治
天野 恵子
五十嵐辰男
市川 智彦
井上 雄元
岩崎 秀昭
大川 玲子
川島 広江
川名 尚
佐藤 武幸
武田 敏
長尾 啓一
橋 敬一
小倉 啓一
八田 賢明
千葉県立船橋東高等学校 教諭
ちば思春期研究会 理事
内科医
財団法人野中東皓会 清風荘病院
泌尿器科医
千葉大学大学院工学研究科人工システム科学専攻メディカルシステムコース 教授
泌尿器科医
千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学 教授
内科医
千葉県医師会 副会長
産婦人科医
千葉市立青葉病院産婦人科 部長
産婦人科医
国立病院機構千葉医療センター産婦人科 医長
内科医
介護老人保健施設松尾リハビリ苑
助産師
川島助産院、千葉県助産師会
産婦人科医、帝京平成看護短期大学 学長
東京大学名誉教授、日本性感染症学会 常任理事
小児科医
千葉大学医学部附属病院感染症管理治療部部長 准教授
産婦人科医
千葉大学教育学部 名誉教授
内科医
千葉大学総合安全衛生管理機構機構長 教授
産婦人科医 ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長
日本産婦人科医会千葉県支部 顧問
婦人科医
橋ウイメンズクリニック 院長
養護教諭
市原市立八幡小学校
性感染症の予防に向けて
生水真紀夫
産婦人科医
千葉大学大学院医学研究院生殖機能病態学 教授、
千葉産科婦人科学会 会長
高波眞佐治
泌尿器科医
東邦大学医療センター佐倉病院泌尿器科 教授
木嶋 晴代
皮膚科医
皮フ科竹松クリニック院長、千葉県皮膚科医会 会長
竹松 英明
十河 正寛
産婦人科医
十河産婦人科医院院長、日本産婦人科医会千葉県支部 支部長